平成22年 司法試験 短答式 刑事訴訟法 第26問 解説
問題
接見交通権に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。ただし,判例がある場合には,それに照らして考えるものとする。
ア.接見交通権は,身体の拘束を受けている被疑者が弁護人と相談し,その助言を受けるなど弁護人から援助を受ける機会を確保する目的で設けられたものであり,憲法の保障に由来するものであって,弁護人の重要な固有権である。
イ.弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人となろうとする者と被疑者との逮捕直後の初回の接見は,これを速やかに行うことが被疑者の防御の準備のために特に重要であるので,被疑者が取調べ中であっても,即座に取調べを中断して,接見させなければならない。
ウ.身体の拘束を受けている被疑者については,逃亡のおそれや罪証隠滅のおそれがあることから,検察官は,第1回の公判期日まで,弁護人との接見の日時,場所及び時間を指定することができる。
エ.検察官が庁舎内に接見設備のある部屋等が存在しないことを理由として接見の申出を拒否したにもかかわらず,弁護人がなお検察庁の庁舎内における即時の接見を求め,即時に接見する必要性が認められる場合には,検察官は,いわゆる秘密交通権が十分に保障されないような態様の短時間の面会接見であってもよいかどうかという点につき,弁護人の意向を確かめ,弁護人がそのような面会接見であっても差し支えないとの意向を示したときは,面会接見ができるように特別の配慮をすべき義務がある。
オ.弁護人は,接見交通権を有しているので,被疑者と立会人なくして接見することができるが,物の授受については,意思や情報の伝達とは関係ないので,被疑者と物の授受をすることはできない。
- ①ア ウ
- ②ア エ正解
- ③イ ウ
- ④イ オ
- ⑤エ オ
解説
要点
接見交通権は憲法34条の保障に由来する弁護人固有の重要な権利であり(ア)、初回接見の重要性は取調べの即時中断を義務付けるものではなく(イ誤り)、接見指定は条文上公訴提起前に限られ公判期日までではない(ウ誤り)。物の授受も接見交通権に含まれる(オ誤り)点を押さえる。
結論
正しいのはアとエであり、選択肢2が正解である。接見交通権は憲法の保障に由来する弁護人固有の権利であること(ア)、面会接見について検察官に特別配慮義務が生じる場合があること(エ)は判例が認めている一方、イ・ウ・オはいずれも判例・条文の理解として誤っている。
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出典:法務省「平成22年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
