平成22年 司法試験 短答式 刑法 第13問 解説
問題
略取誘拐罪に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討し,正しいものを2個選びなさい。
1.略取誘拐罪において,略取誘拐の手段としての暴行脅迫や欺罔誘惑は,被拐取者に対してなされる必要がある。
2.営利目的等略取誘拐罪にいう「結婚の目的」の「結婚」には,法律婚のみならず事実婚も含まれる。
3.身の代金目的略取誘拐罪にいう近親者その他被拐取者の「安否を憂慮する者」は,被拐取者の安否を親身になって憂慮するのが社会通念上当然とみられる特別な関係が被拐取者との間にある者に限らず,同情から被拐取者の安否を気遣うにすぎない第三者も含む。
4.共同親権者の一人が,他の共同親権者の監護下にある未成年の子を略取する行為については,未成年者略取罪は成立し得ない。
5.身の代金目的略取誘拐罪の犯人が,被拐取者を安全な場所に解放した場合,その解放の時期が当該犯人に対する公訴の提起前であれば,その刑は減軽される。
※ 該当するものを2個選ぶ問題です。2個の組合せを選んでください。
- ①1と2
- ②1と3
- ③1と4
- ④1と5
- ⑤2と3
- ⑥2と4
- ⑦2と5正解
- ⑧3と4
- ⑨3と5
- ⑩4と5
解説
要点
略取誘拐罪の手段(暴行・脅迫・欺罔・誘惑)は監護者に対してでもよく被拐取者本人限定ではない、「安否を憂慮する者」は特別な関係にある者に限られ単なる同情の第三者は含まれない(最決昭62・3・24)、共同親権者の一方でも未成年者略取罪は成立し得る(最決平15・3・18)、この3点を押さえれば消去法で解ける。
結論
正しいのは記述2(結婚の目的には事実婚を含む)と記述5(公訴提起前の解放による刑の減軽)であり、選択肢7が正解である。記述1・3・4はいずれも判例・通説の理解と逆の内容になっている。
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出典:法務省「平成22年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
