平成22年 司法試験 短答式 刑法 第12問 解説
問題
共犯に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合,正しいものはどれか。
- ①殺人の故意を有する者と傷害の故意を有する者との間では,共同正犯が成立する余地はない。
- ②刑法第60条にいう「犯罪」には,教唆犯・従犯も含まれるので,共同して教唆・幇助行為に及んだ者には教唆犯・従犯の共同正犯が成立し得る。正解
- ③成人が刑事未成年者に指示して犯罪を行わせた場合,成人と刑事未成年者との間で共同正犯が成立することはなく,成人に間接正犯が成立するにすぎない。
- ④刑法第65条にいう「身分」は,犯人の一身的な継続的属性に限られる。
- ⑤窃盗の共謀に基づき実行行為を分担することとなった者が,財物を強取した後,実行行為を分担しなかった共犯者にその旨話し,同人がこれを了承して上記財物をもらい受けた。この場合,実行行為を分担しなかった共犯者にも強盗の共同正犯が成立し得る。
解説
要点
刑法60条の「犯罪」には教唆犯・従犯も含まれるため、共同して教唆・幇助行為を行った者には教唆犯・従犯の共同正犯が成立し得る。共犯論の各論点(異なる故意間の共同正犯、刑事未成年者の利用と共謀共同正犯、65条の身分概念、承継的共同正犯)は判例の規範を正確に押さえることが必要。
結論
選択肢2が正しい。刑法60条にいう「犯罪」は正犯行為に限られず、教唆犯・従犯も含まれると解されており、複数人が共同して教唆行為や幇助行為に及んだ場合には、教唆犯の共同正犯・従犯の共同正犯(共同教唆・共同幇助)が成立し得る。
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出典:法務省「平成22年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
