平成22年 司法試験 短答式 刑法 第11問イ 解説
問題
次のアからオまでの各記述を判例の立場に従って検討し,甲に( )内の犯罪が成立する場合には1を,成立しない場合には2を選びなさい。
イ.甲は,出資金名目で金をだまし取ろうと考え,乙に対し,架空の投資案件を持ちかけたところ,乙は,甲の話が嘘であることに気付いたものの,甲が金に困っているのに同情して現金を甲に渡した。(詐欺既遂罪)
- ①犯罪が成立する
- ②成立しない正解
解説
要点
詐欺罪の成立には「欺罔行為→錯誤→処分行為→財物交付」という一連の因果関係が必要であり、相手が嘘を見抜いていて錯誤に陥らなかった場合は、たとえ結果的に財物を交付しても詐欺既遂罪は成立しない(せいぜい未遂)。
結論
選択肢2(成立しない)が正しい。乙は甲の話が嘘であると見抜いており、錯誤に陥ることなく同情心から現金を渡しているため、詐欺罪の成立に不可欠な「欺罔行為による錯誤とそれに基づく処分行為」という因果の流れが切れており、詐欺既遂罪は成立しない。
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出典:法務省「平成22年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
