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平成22年 司法試験 短答式 刑法 第10問 解説

問題

中止犯に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合,正しいものはどれか。
  1. ①強盗予備罪について中止犯が成立し得る。
  2. ②犯罪を共同して実行する旨の共謀が成立した後に,共犯関係からの離脱が認められる場合,離脱者には,常に中止犯が成立する。
  3. ③行為者が,幼児を山中に連れて行き置き去りにしたが,その後,後悔して山中に戻り,衰弱した幼児を病院に運び込んで医師の治療を受けさせ,これにより幼児の容体が快復した場合には,遺棄罪の中止犯が成立し得る。
  4. ④中止犯が成立するには,必ずしも行為者が単独で結果発生を防止する必要はない。正解
  5. ⑤中止犯が成立する場合,必ずその刑が免除される。

解説

要点
中止犯(刑法43条ただし書)は「自己の意思により中止した」ことと「結果発生の防止」が要件だが、防止行為を必ず単独で行う必要はなく、第三者の協力を得ても自己の手で防止したのと同視し得る真摯な努力があれば足りる。予備罪には中止犯規定の準用がなく、未遂処罰規定のない犯罪(遺棄罪)や既遂後の救助では中止犯の余地がない点にも注意。

結論

正解は選択肢4である。判例は,中止犯の成立に必要な「結果発生の防止」について,行為者が単独で防止行為を行うことまでは要求しておらず,第三者の協力を得た場合でも自己の手で防止したのと同視し得る真摯な努力があれば中止犯の成立を認めている。他の選択肢は,予備罪への準用否定,共犯離脱と中止犯の区別,未遂処罰規定の不存在・既遂後の行為の扱い,法的効果の内容のいずれかにおいて誤りがある。

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出典:法務省「平成22年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。