平成22年 司法試験 短答式 刑法 第8問エ 解説
問題
次のアからオまでの各事例における甲の罪責について,判例の立場に従って検討し,( )内の犯罪が既遂になる場合には1を,未遂にとどまる場合には2を,既遂にも未遂にもならない場合には3を選びなさい。
エ.甲は,深夜,強盗の目的で会社事務所に入り込み,一人で勤務していた事務員乙を縛り上げ,持参したボストンバッグに同事務所に設置された金庫内の現金を詰め込んで手に持ち,同事務所の出入口から外に出ようとしたところ,駆けつけた警察官に同事務所内で逮捕された。(強盗罪)
- ①犯罪が既遂になる正解
- ②未遂にとどまる
- ③既遂にも未遂にもならない
解説
要点
強盗罪・窃盗罪の既遂時期は、財物を自己の事実上の支配(占有)内に移した時点であり、犯行現場から脱出したか否かは既遂の成否に影響しない。金庫内の現金を取り出して鞄に詰め手に持った段階で、既に強取は完了している。
結論
甲は乙の反抗を抑圧したうえで金庫内の現金をボストンバッグに詰め込んでおり、この時点で財物を自己の実力的支配下に移している。その後、事務所内で逮捕されたことは既遂後の事情にすぎないから、強盗罪は既遂に達している。選択肢1が正しい。
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出典:法務省「平成22年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
