令和8年 予備試験 短答式 民事訴訟法 第39問 解説
問題
証明に関する次のアからオまでの各記述のうち、誤っているものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
ア.ある主要事実について証明責任を負わない当事者による立証は、当該主要事実の存在について裁判官に真偽不明の心証を抱かせれば足りる。
イ.文書提出命令の申立てをした当事者は、文書の所持者として表示した者が当該文書を所持していることを証明しなければならない。
ウ.損害の性質上その額を立証することが極めて困難であり、損害額の立証がされていない場合においては、損害が生じたことが認められるときであっても、裁判所は、相当な損害額を認定することはできない。
エ.ある法律効果を発生させる主要事実とは別個の前提事実の存在が証明されれば、当該主要事実の存在が推定されるという法律上の事実推定に関して、当該主要事実につき証明責任を負う当事者が当該前提事実を証明し、相手方当事者が当該前提事実の存在について反証できない場合には、相手方当事者は、当該事実推定を覆すために、当該主要事実の不存在を証明しなければならない。
オ.適法な占有の権原を基礎付ける複数の権利がある場合において、当該各権利を発生させる事実とは別個の前提事実の存在が証明されれば、適法な占有の権原が推定されるという法律上の権利推定に関して、当該各権利を発生させる事実につき証明責任を負う当事者が当該前提事実を証明し、相手方当事者が当該前提事実の存在について反証できない場合には、相手方当事者は、当該各権利のうち一つにつき権利を発生させる事実が存在しないことを証明すれば、当該権利推定を覆すことができる。
- ①ア イ
- ②ア エ
- ③イ オ
- ④ウ エ
- ⑤ウ オ正解
解説
要点
損害額の立証困難時の相当損害額認定(民訴248条)は『できる』規定であることを正確に覚え、権利推定を覆すには複数ある権利の発生原因事実の全部について不存在を証明する必要があることを区別する。
結論
誤っているのはウとオであり、選択肢5が正解である。ウは民事訴訟法248条が『相当な損害額を認定することができる』と定めているのに、記述が『できない』としている点で条文に反する。オは、権利推定を覆すには複数ある権利発生原因事実の一つの不存在証明では足りず、全部の不存在を証明する必要があるのに、記述は『一つ』の証明で足りるとしている点で誤りである。
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出典:法務省「令和8年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
