令和7年 予備試験 短答式 民事訴訟法 第36問 解説
問題
将来給付の訴えに関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
ア.将来給付の訴えにおける請求権としての適格を有しない請求権に基づく将来給付の訴えは、あらかじめその請求をする必要がある場合であっても、不適法なものとして許されない。
イ.継続的不法行為に基づき、将来発生すべき損害の賠償を請求する将来給付の訴えは、不適法なものとして許されない。
ウ.物の現実の引渡しの請求に併せて、その執行不能の場合における履行に代わる損害賠償を請求する将来給付の訴えは、不適法なものとして許されない。
エ.X及びYが共有する土地につき、Yのみが駐車場として賃貸して収益を得ている場合に、XがYに対し、事実審の口頭弁論終結後にYが得る収益のうち、Yの持分割合を超える部分について不当利得の返還を請求する将来給付の訴えは、不適法なものとして許されない。
オ.本来の給付請求に併せて、その執行不能の場合における履行に代わる損害賠償を請求する将来給付の訴えは、本来の給付請求の強制執行が不能となることがあり得ない場合には、不適法なものとして許されない。
- ①ア イ
- ②ア オ
- ③イ ウ正解
- ④ウ エ
- ⑤エ オ
解説
要点
将来給付の訴え(民訴135条)が適法とされるかは、権利発生の基礎となる事実関係・法律関係が既に存在し将来の継続が予測できるか、債務者に有利な事情変動があらかじめ予測でき事前に審理・解決できるかで決まる。代替執行不能時の代償請求は原則適法だが、執行不能があり得ない場合には不適法となる点、継続的不法行為の将来損害請求は一律に不適法とはいえない点に注意する。
結論
誤っているのは選択肢イとウであり、正解は選択肢3である。継続的不法行為に基づく将来の損害賠償請求は一律に不適法とはいえず、また本来の給付請求に代替執行不能時の損害賠償(代償請求)を併せて求める将来給付の訴えは、判例上原則として適法とされているため、いずれも「不適法として許されない」とする記述は誤りである。
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出典:法務省「令和7年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
