令和6年 予備試験 短答式 刑事訴訟法 第25問 解説
問題
起訴状一本主義に関する次のアからオまでの各記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうちどれか。ただし、判例がある場合には、それに照らして考えるものとする。
ア.起訴状一本主義に違反した公訴提起の手続は無効であり、裁判所は、判決で公訴を棄却しなければならない。
イ.前科の事実を手段・方法として恐喝したという事実で公訴を提起する場合には、公訴事実中に被告人の前科を記載することも許される。
ウ.刑事訴訟法第256条第6項により、起訴状には裁判官に事件につき予断を生じさせるおそれのある書類その他の物を添付することが禁止されているので、検察官が勾留されている被疑者について公訴を提起する際に、裁判所に起訴状を提出すると同時に、被告人の逮捕状や勾留状をその裁判所の裁判官に差し出すことは許されない。
エ.公判審理を担当する裁判所は、証拠開示に関する裁定のためであっても、第1回公判期日前には証拠の提示を求めることはできない。
オ.略式命令を請求する場合において、その請求と同時に検察官が立証に必要があると思料する書類及び証拠物を裁判所に差し出しても、刑事訴訟法第256条第6項に反しない。
- ①ア イ
- ②ア オ
- ③イ エ
- ④ウ エ正解
- ⑤ウ オ
解説
要点
起訴状一本主義(刑訴法256条6項)は「起訴状への添付・引用」の禁止であり、予断防止という趣旨に照らして許否を判断する。略式命令請求時の証拠書類の差出し(規則289条1項)、証拠開示の裁定のための提示命令(法316条の27第1項)、勾留中の被疑者を起訴した際の逮捕状・勾留状の差出し(規則167条1項、法280条1項)は、いずれも同主義に反しない。
結論
誤っているのはウとエであり、正解は選択肢4である。ウは逮捕状・勾留状の差出しが起訴状一本主義に反するとする点が誤りであり、エは証拠開示の裁定のために裁判所が第1回公判期日前に証拠の提示を求めることができないとする点が誤りである。
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出典:法務省「令和6年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
