令和6年 予備試験 短答式 刑事訴訟法 第26問 解説
問題
強制採尿に関する次のアからオまでの各記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうちどれか。ただし、判例がある場合には、それに照らして考えるものとする。
ア.膀胱にたまっている尿は物ではなく身体の一部であるから、捜索差押許可状によって、強制採尿を行うことはできない。
イ.強制採尿は、尿道にカテーテルを挿入するという身体への侵襲を伴うから、鑑定処分許可状が必要である。
ウ.強制採尿が現行法上の強制処分として認められる以上、それが尿を獲得するための最終的手段でなくとも、裁判官はそのための令状を発付することができる。
エ.被疑者から尿を採取するに当たり、被疑者が錯乱状態に陥っていて任意の尿の提出が期待できない状況にあるときは、任意提出の機会を提供せずに、令状によって強制採尿を行うことができる。
オ.裁判官は、強制採尿のための令状を発付するに当たり、医師をして医学的に相当と認められる方法により行わせなければならない旨の条件を付さなければならない。
- ①ア イ
- ②ア ウ
- ③イ エ
- ④ウ オ
- ⑤エ オ正解
解説
要点
強制採尿は捜索差押えの性質を有する処分として捜索差押許可状によるべきであり、身体検査令状に関する規定の準用により「医師をして医学的に相当と認められる方法により行わせなければならない」旨の条件の記載が不可欠である。かつ、捜査上真にやむを得ない場合の最終的手段としてのみ許される(最決昭和55年10月23日)。
結論
強制採尿に関する最高裁昭和55年10月23日決定の理解を問う問題であり、正しいのはエとオで選択肢5が正解である。強制採尿は捜索差押えの性質を持つ処分として、医師による医学的相当性の条件を付した令状によって行われ、任意提出が期待できない状況では現実の説得の機会を経ずに実施することも許される。
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出典:法務省「令和6年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
