令和6年 予備試験 短答式 刑事訴訟法 第17問ア 解説
問題
次の【事例】で、Xの公判において、以下の各供述録取書を証拠として用いる場合(刑事訴訟法第326条及び同法第328条の場合を除く。)、その証拠能力について述べた後記アからオまでの【記述】のうち、正しいものには1を、誤っているものには2を選びなさい。【事例】Xは、令和5年5月1日午後11時頃、甲市内の路上で、帰宅途中の女性の横をバイクで通り過ぎる際に、その腕からハンドバッグをひったくったという窃盗の被疑事実で逮捕された。逮捕直後の警察官による取調べにおいて、Xは、上記の犯行が行われたとされる日は、午後7時に帰宅して以降、外出しておらず、本件犯行は自分が行ったものではない旨供述し、それが書面に録取された(供述録取書①)。しかし、その後の取調べで、警察官が、犯行現場付近に設置された防犯カメラに、同日午後10時58分にその場を通り過ぎるXのバイクが映っていることを告げると、Xは、同日午後11時頃に、酒を買うために犯行現場付近にあるコンビニエンスストアに出かけたことを失念しており、その際に犯行現場である道路をバイクで通ったことを思い出したが、本件犯行は自分が行ったものではない旨供述を変更し、それが書面に録取された(供述録取書②)。さらに、数日後の取調べにおいて、警察官から、上記のコンビニエンスストアの防犯カメラの同年5月1日夜の録画記録にはXは全く映っていなかったことを告げられると、Xは観念した様子で、上記のひったくりを行ったことを認める供述をした。そこで、警察官はその供述を書面に録取した(供述録取書③)。【記述】
ア.Xが起訴され、公判期日において供述した場合、供述録取書①の証拠能力が認められることはない。
- ①正しい
- ②誤っている正解
解説
要点
被告人自身の供述録取書は326条・328条の場合を除けば322条1項が適用され、不利益事実の承認でなくても『特に信用すべき情況の下にされたもの』であれば証拠能力が認められる余地がある(さらに、虚偽弁解の存在自体を立証する非伝聞用法もあり得る)。
結論
選択肢2が正しい。供述録取書①はXが犯行を否認する内容であり不利益な事実の承認には当たらないが、刑事訴訟法322条1項後段の『特に信用すべき情況の下にされたもの』という要件を満たせば証拠能力が認められる余地があるため、『証拠能力が認められることはない』と断定する記述アは誤りである。
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出典:法務省「令和6年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
