令和5年 予備試験 短答式 民法 第3問 解説
問題
不動産を目的とする権利変動の対抗に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
ア.竹木所有のための地上権を時効取得した者は、登記をしなくても、その後にその地上権の目的土地を購入しその旨の登記をした者に地上権の取得を対抗することができる。
イ.承役地について地役権設定登記がされている場合において、要役地が譲渡されたときは、譲受人は、要役地の所有権移転登記があれば、第三者に地役権の移転を対抗することができる。
ウ.一般先取特権は、不動産についてその登記がされていなくても、当該不動産上に存する登記がされた抵当権に優先する。
エ.引渡しにより対抗要件を具備した建物の賃貸借につき、その引渡し前に登記をした抵当権を有する全ての者が同意をしたときは、賃借人は、抵当権の実行により当該建物を買い受けた者に賃借権の設定を対抗することができる。
オ.永小作権を目的として抵当権を設定した永小作人は、その永小作権を放棄したとしても、その放棄をもって抵当権者に対抗することができない。
- ①ア ウ
- ②ア エ
- ③イ ウ
- ④イ オ正解
- ⑤エ オ
解説
要点
対抗要件をめぐる論点は、177条の原則に加え、281条1項(地役権の随伴性)・336条(一般先取特権)・387条(登記した賃貸借の同意制度)・398条(地上権・永小作権を目的とする抵当権と放棄の対抗不能)といった個別条文の要件(特に『登記』の要否)を正確に区別して押さえることが鍵となる。
結論
正しいのはイとオであり、選択肢4が正解である。イは地役権が要役地の所有権に随伴し、要役地の所有権移転登記があれば地役権の移転も第三者に対抗できるという法理、オは民法398条が定める永小作権(地上権も同様)を目的とする抵当権における放棄の対抗不能を、それぞれ正確に反映した記述である。
この分野を、あなたの弱点に合わせて演習
無料で始める間違えた問題は忘れかけた頃に出し直し。論文の AI 採点も(Pro)。
出典:法務省「令和5年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
