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令和2年 予備試験 短答式 民法 第4問 解説

問題

即時取得に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。 ア.Aは,自己所有の宝石をBに売却して現実の引渡しをした。その後,Bは,宝石をCに売却して現実の引渡しをした。さらに,その後,Aは,AB間の売買契約をBの強迫を理由として取り消した。この場合,Cは,即時取得により宝石の所有権を取得することはない。 イ.未成年者Aは,自己所有の宝石をBに売却して現実の引渡しをした。その後,Aは,AB間の売買契約を未成年であることを理由として取り消した。この場合,Bが即時取得により宝石の所有権を取得することはない。 ウ.Aは,B所有の宝石をBから賃借して引渡しを受けた上,宝石をCに預けていたが,宝石をDに売却し,Cに対し,宝石を今後Dのために占有するよう命じ,Dがこれを承諾した。この場合,Dは,宝石がA所有であると信じ,かつ,そのことに過失がなかったとしても,即時取得により宝石の所有権を取得することはない。 エ.Aは,Bが置き忘れた宝石を,自己所有物であると過失なく信じて持ち帰った。この場合,Aが即時取得により宝石の所有権を取得することはない。 オ.Aは,BがCから賃借していた宝石を盗み,Dに贈与した。Dが宝石をAの所有物であると過失なく信じて現実の引渡しを受けた場合,Bは,宝石の盗難時から2年間は,Dに宝石の回復を請求することができる。
  1. ①ア ウ正解
  2. ②ア エ
  3. ③イ ウ
  4. ④イ オ
  5. ⑤エ オ

解説

要点
即時取得(192条)は、前主が無権利者であることを前提に、取引行為によって平穏・公然・善意無過失で占有を始めた者を保護する制度であり、占有取得は現実の引渡しに限らず指図による占有移転でも足りる。取消しにより前主が遡って無権利者となった場合、その者から譲り受けた第三者は192条の要件を満たせば保護されるが、取消しの相手方自身は取引の当事者であって無権利者からの譲受人ではなく、即時取得の問題とならない。

結論

誤っている記述はアとウであり、選択肢1が正解である。アは強迫取消し後もCが即時取得の要件を満たせば所有権を取得できる点で誤り、ウは指図による占有移転でも即時取得の「占有取得」要件を満たす点で誤りである。

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出典:法務省「令和2年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。