令和2年 予備試験 短答式 民事訴訟法 第31問 解説
問題
訴訟能力に関する次の1から5までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを2個選びなさい。
1.訴訟能力を欠く者の法定代理人は,本人がした訴訟行為を取り消すことができる。
2.訴訟能力を欠く者であっても,訴訟委任をすることができる。
3.訴訟が第一審裁判所に係属中に,訴訟能力を欠く者が訴訟行為をしたことが明らかになったときは,法定代理人による追認は,それまでに行われた全ての訴訟行為に対し行わなければならない。
4.当事者が訴訟能力を欠くことを理由として訴えを却下した判決に対しては,当該当事者は,上訴をすることができる。
5.第一審において当事者が訴訟能力を欠くことを看過して本案の判決がされ,控訴審においてその事実が明らかとなったときは,控訴裁判所は,第一審判決を取り消して,訴えを却下しなければならない。
※ 該当するものを2個選ぶ問題です。2個の組合せを選んでください。
- ①1と2
- ②1と3
- ③1と4
- ④1と5
- ⑤2と3
- ⑥2と4
- ⑦2と5
- ⑧3と4正解
- ⑨3と5
- ⑩4と5
解説
要点
訴訟能力を欠く者の訴訟行為は無効(取消しではない)であり、追認は個別行為ごとではなく全体を包括的に行う必要がある。また、訴訟能力の有無を争う上訴自体は訴訟能力がなくてもでき、控訴審が看過を発見した場合も直ちに訴え却下となるのではなく、まず補正(追認)の機会を与えるべきである。
結論
正しいのは記述3と4であり、選択肢8が正解である。訴訟能力を欠く者の訴訟行為は無効であって取消しの対象ではなく、その無効な訴訟行為を有効にするための追認は個々の行為ごとにではなく、それまでの訴訟行為全体に対して包括的に行う必要がある(記述3)。また、訴訟能力の有無自体を争うための上訴は、訴訟能力を欠く者でも単独ですることができる(記述4)。
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出典:法務省「令和2年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
