令和2年 予備試験 短答式 商法 第25問 解説
問題
株式会社を各当事会社とする組織再編行為に関する次の1から5までの各記述のうち,正しいものはどれか。
- ①解散したことにより清算をする株式会社は,当該株式会社を存続会社とする吸収合併をすることができない。正解
- ②吸収分割承継会社が吸収分割会社の特別支配会社である場合において,吸収分割承継会社が吸収分割に際して吸収分割会社に対して譲渡制限株式を交付するときであって,吸収分割会社が公開会社であり,かつ,種類株式発行会社でないときは,吸収分割会社は,株主総会の決議によって,吸収分割契約の承認を受けなければならない。
- ③判例の趣旨によれば,株式交換に係る反対株主がした株式買取請求に係る「公正な価格」を定める基準日は,株式交換がその効力を生ずる日である。
- ④甲株式会社と乙株式会社が新設合併により丙株式会社を設立する場合において,甲株式会社が乙株式会社の特別支配会社であるときは,乙株式会社は,株主総会の決議によって,新設合併契約の承認を受けることを要しない。
- ⑤新設分割会社が株主総会の決議によって新設分割計画の承認を受けなければならないときは,当該株主総会において議決権を行使することができない株主は,反対株主として,当該新設分割会社に対し,自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができない。
解説
要点
清算株式会社は自らが存続する合併および吸収分割による権利義務の承継ができない(会社法474条1号・2号。株式交換・株式移転も509条1項3号により手続規定の適用がなくできない)。略式組織再編の例外(784条1項ただし書)は条文上「吸収合併又は株式交換」に限られ吸収分割には及ばないこと、新設型再編には略式手続がないこと、株式買取請求の「公正な価格」の算定基準日は原則として請求日であること(最決平成23年4月19日)を押さえる。
結論
正しいのは選択肢1である。会社法474条1号は、解散した株式会社について「合併(合併により当該株式会社が存続する場合に限る。)」をすることができないと定めるから、清算をする株式会社を存続会社とする吸収合併はできない。他の選択肢は条文の要件や判例の規範を誤って当てはめたものである。
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出典:法務省「令和2年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
