平成30年 予備試験 短答式 民事訴訟法 第32問 解説
問題
当事者に関する次の1から5までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを2個選びなさい。
1.訴訟能力を欠く当事者がした訴訟行為は,これを有するに至った当該当事者の追認により,行為の時にさかのぼってその効力を生ずる。
2.遺言で遺言執行者が定められている場合に,既に完了している遺贈による登記について,相続人が原告となって抹消登記手続を求める訴えを提起するときは,受遺者ではなく,遺言執行者を被告としなければならない。
3.係属中の訴訟の原告と共同の利益を有する者がその原告を自己のためにも原告となるべき者として選定するためには,自ら訴えを提起して係属中の訴訟との併合を求め,共同訴訟関係を成立させなければならない。
4.権利能力のない社団は,構成員全員に総有的に帰属する不動産について,その所有権の登記名義人に対し,当該社団の代表者の個人名義に所有権移転登記手続をすることを求める訴訟の原告適格を有する。
5.未成年者が両親を法定代理人として訴えを提起した後に婚姻した後であっても,その両親は,法定代理人として訴訟行為をしなければならない。
※ 該当するものを2個選ぶ問題です。2個の組合せを選んでください。
- ①1と2
- ②1と3
- ③1と4正解
- ④1と5
- ⑤2と3
- ⑥2と4
- ⑦2と5
- ⑧3と4
- ⑨3と5
- ⑩4と5
解説
要点
民訴法34条2項の追認の遡及効、遺言執行者の当事者適格の判例準則(既に完了した遺贈登記の抹消請求は受遺者が被告・最判昭51.7.19)、追加選定は訴え提起不要(30条3項)、権利能力なき社団の登記請求訴訟の原告適格(最判平26.2.27)、婚姻による成年擬制と訴訟能力(旧民法753条)という5論点を横断的に押さえる問題。
結論
正しいのは記述1と記述4であり,選択肢3が正解である。記述1は民事訴訟法34条2項の条文どおりであり,記述4は権利能力のない社団が構成員全員に総有的に帰属する不動産につき代表者個人名義への所有権移転登記手続を求める訴訟の原告適格を有するとした判例(最判平成26年2月27日)に合致する。
この分野を、あなたの弱点に合わせて演習
無料で始める間違えた問題は忘れかけた頃に出し直し。論文の AI 採点も(Pro)。
出典:法務省「平成30年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
