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平成30年 予備試験 短答式 商法 第27問 解説

平30予備 第27問商法商法総則・商行為の過去問

問題

商人からその営業又は事業を承継した者の責任に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。なお,「譲渡人」とは営業又は事業を譲渡した者を,「譲受人」とは営業又は事業を譲り受けた者を,それぞれ指すものとする。 ア.譲受人が譲渡人の商号を引き続き使用する場合には,その譲受人も,譲渡人の営業によって生じた債務を弁済する責任を負うとの商法の規定の趣旨は,当該債務の債権者において,同一の営業主体による営業が継続しているものと信じたり,営業主体の変更があったけれども譲受人により譲渡人の債務の引受けがされたと信じたりすることが通常の事態と考えられるため,そのような信頼を保護することにある。 イ.「霞が関商事合同会社」から事業を譲り受けた会社が「新霞が関商事株式会社」の商号を使用するときは,譲受人が譲渡人の商号を引き続き使用する場合に当たらず,譲受人は,譲渡人の事業によって生じた債務を弁済する責任を負わない。 ウ.営業の現物出資を受けて設立された会社が現物出資をした商人の商号を引き続き使用する場合には,当該会社は,当該商人の営業によって生じた債務を弁済する責任を負う。 エ.ゴルフクラブの名称がゴルフ場の事業主体を表示するものとして用いられている場合において,ゴルフ場の事業が譲渡され,譲渡人が用いていたゴルフクラブの名称を譲受人が引き続き使用しているときであっても,譲渡人の商号を譲受人が引き続き使用していないときは,譲受人は,譲渡人の事業によって生じた債務を弁済する責任を負わない。 オ.新設分割により新設分割会社の事業を承継した新設分割設立会社は,新設分割会社の商号を引き続き使用する場合であっても,新設分割会社の事業によって生じた債務を弁済する責任を負わない。
  1. ①ア ウ
  2. ②ア オ
  3. ③イ ウ
  4. ④イ エ
  5. ⑤エ オ正解

解説

要点
商号続用責任(商法17条1項・会社法22条1項)は、商号そのものでなくても事業主体を表示する名称(ゴルフクラブの名称等)の続用があれば特段の事情がない限り類推適用され、また営業の現物出資や会社分割による事業承継にも及ぶが、逆に「新」等を付して商号の同一性を欠く場合には続用に当たらない、という判例の射程を正確に押さえること。

結論

誤っているのはエとオであり,選択肢5が正解である。ゴルフクラブの名称の続用について商号続用責任の類推適用を認めた判例,会社分割(新設分割)による事業承継についても同様に類推適用を認めた判例があるため,エ・オの「責任を負わない」との記述は判例の趣旨に反する。

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出典:法務省「平成30年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。