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平成30年 予備試験 短答式 商法 第22問 解説

平30予備 第22問商法役員の責任の過去問

問題

株式会社の役員等の損害賠償責任に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。 ア.取締役会設置会社の取締役が取締役会の承認を受けないで自己のために当該取締役会設置会社と取引をしたときは,当該取引によって当該取締役が得た利益の額は,当該取締役がその任務を怠ったことによって当該取締役会設置会社に生じた損害の額と推定される。 イ.監査役会設置会社においては,取締役は,定款を変更して当該監査役会設置会社が責任限定契約を社外取締役と締結することができる旨の定款の定めを設ける議案を株主総会に提出するには,各監査役の同意を得なければならない。 ウ.株式会社の取締役が第三者のために当該株式会社と取引をした場合において,当該取締役がその任務を怠ったことによって当該株式会社に損害が生じたときは,当該取締役の当該株式会社に対する損害賠償責任は,任務を怠ったことが当該取締役の責めに帰することができない事由によるものであることをもって免れることができない。 エ.監査役は,監査報告に記載すべき重要な事項についての虚偽の記載をしたときは,当該記載をすることについて注意を怠らなかったことを証明した場合を除き,これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。 オ.執行役がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったことにより第三者に生じた損害を賠償する責任を負う場合において,監査委員である取締役もその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったことにより当該損害を賠償する責任を負うときは,これらの者は,連帯債務者とされる。
  1. ①ア イ
  2. ②ア ウ正解
  3. ③イ オ
  4. ④ウ エ
  5. ⑤エ オ

解説

要点
会社法423条2項(利益額=損害額の推定)は競業取引(356条1項1号)に適用され、直接・間接の利益相反取引(356条1項2号・3号)には423条3項(任務懈怠の推定)が適用される。また428条1項の無過失免責否定は「自己のためにした直接取引」に限定され、第三者のためにする取引には及ばない。

結論

誤っているのはアとウであり、選択肢2が正しい。アは356条1項2号の自己のための直接取引について423条2項(利益額=損害額の推定)を持ち出している点が誤りで、正しくは423条3項の任務懈怠の推定が問題となる場面である。ウは428条1項の無過失免責否定が「自己のためにした直接取引」に限定されることを見落としており、第三者のためにする取引には及ばない。

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出典:法務省「平成30年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。