平成30年 予備試験 短答式 商法 第19問 解説
問題
株主総会に関する次の1から5までの各記述のうち,正しいものを2個選びなさい。
1.株主総会は,会社法上の公開会社でない株式会社に限り,株主の全員の同意があるときは,招集の手続を経ることなく開催することができる。
2.株主が,株主総会において,株主総会の目的である事項につき議案を提出するには,株式会社に対し,株主総会の日の3日前までに,当該議案を提出する旨及びその理由を通知しなければならない。
3.株主が,取締役に対し,法定の行使期限までに,適法に,株主総会の目的である事項につき当該株主が提出しようとする議案の要領を株主総会の招集の通知に記載し,又は記録することを請求したにもかかわらず,当該要領が株主総会の招集の通知に記載され,又は記録されなかったことは,当該事項と関連しない株主総会の目的である事項に関する決議の取消事由とならない。
4.判例の趣旨によれば,取締役選任の株主総会決議取消しの訴えの係属中,その決議に基づいて選任された取締役が全て任期満了により退任し,その後の株主総会の決議によって取締役が新たに選任されたときは,特別の事情のない限り,当該決議取消しの訴えは,訴えの利益を欠くこととなる。
5.株主総会の決議について特別の利害関係を有する者が議決権を行使したことは,当該決議の無効事由となる。
※ 該当するものを2個選ぶ問題です。2個の組合せを選んでください。
- ①1と2
- ②1と3
- ③1と4
- ④1と5
- ⑤2と3
- ⑥2と4
- ⑦2と5
- ⑧3と4正解
- ⑨3と5
- ⑩4と5
解説
要点
招集手続省略の全員同意(300条)は公開会社・非公開会社を問わず可能であり、当日の議案提出権(304条)には事前通知は不要という点、そして議案要領通知請求(305条)の瑕疵は無関係な議題の決議には影響しないという手続的瑕疵の射程の考え方を押さえる。
結論
正しいのは選択肢8(3と4)である。株主総会に関する手続的瑕疵は、その瑕疵と関連する決議事項のみを取消事由とし無関係な事項には影響しないという原則(記述3)と、取締役選任決議取消訴訟の係属中に任期満了・新決議で新取締役が選任されれば原則として訴えの利益を失うという判例法理(記述4)が、いずれも会社法の基本原則・判例に合致するためである。
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出典:法務省「平成30年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
