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平成30年 予備試験 短答式 行政法 第21問 解説

平30予備 第21問行政法取消訴訟の訴訟要件の過去問

問題

原告適格に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ①の事案を前提にした場合に,②の記述が最高裁判所の判例の内容として正しいものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。 ア.①鉄道の連続立体交差化を内容とする都市計画事業の事業地の周辺に居住する住民のうち,同事業に係る東京都環境影響評価条例所定の関係地域内に居住するXらが,都市計画法に基づいてされた同事業の認可の取消訴訟を提起した事案。②Xらの住所地と上記事業の事業地との距離関係などに加えて,上記条例の規定する関係地域が,対象事業を実施しようとする地域及びその周辺地域で当該対象事業の実施が環境に著しい影響を及ぼすおそれがある地域として知事が定めるものであることを考慮すれば,Xらは上記事業の認可の取消しを求める原告適格を有する。 イ.①建築基準法に基づくいわゆる総合設計許可に係る建築物の周辺地域に存する建築物に居住し又はこれを所有するXらが,同許可の取消訴訟を提起した事案。②Xらのうち,総合設計許可に係る建築物の倒壊,炎上等により直接的な被害を受けることが予想される範囲の地域に存する建築物に居住する者は,上記許可の取消しを求める原告適格を有するが,同地域に存する建築物を所有するにすぎない者は,その原告適格を有しない。 ウ.①市町村長から一定の区域につき既に一般廃棄物収集運搬業の許可を受けてこれを営んでいるXが,当該区域を対象としてAに対してされた一般廃棄物収集運搬業の許可処分の取消訴訟を提起した事案。②廃棄物の処理及び清掃に関する法律は,他の者からの一般廃棄物処理業(一般廃棄物収集運搬業を含む。)の許可の申請に対して市町村長が既存の許可業者の事業への影響を考慮してその許否を判断することを通じて,当該区域の衛生や環境を保持する上でその基礎となるものとして,その事業に係る営業上の利益を個々の既存の許可業者の個別的利益としても保護すべきものとする趣旨を含むものと解されるから,XはAに対する上記許可の取消しを求める原告適格を有する。
  1. ①ア〇 イ〇 ウ○
  2. ②ア〇 イ〇 ウ×
  3. ③ア〇 イ× ウ○正解
  4. ④ア〇 イ× ウ×
  5. ⑤ア× イ〇 ウ○
  6. ⑥ア× イ〇 ウ×
  7. ⑦ア× イ× ウ○
  8. ⑧ア× イ× ウ×

解説

要点
原告適格は行政事件訴訟法9条2項の考慮要素(根拠法令の趣旨目的、関係法令の趣旨目的、被侵害利益の内容・性質・害される態様及び程度)に沿って個別法令を丁寧に解釈する判例知識が問われる。総合設計許可事件は、建築物に居住する者だけでなくこれを所有する者にも原告適格を認めた点を正確に覚えておくこと。

結論

正解は選択肢3(ア○イ×ウ○)である。アとウは判例が原告適格を肯定した事案をそのまま記述しており正しいが、イは総合設計許可事件判例が居住者だけでなく建築物の所有者にも原告適格を認めているのに、記述は所有者の原告適格を否定しており誤りである。

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出典:法務省「平成30年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。