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平成30年 予備試験 短答式 刑事訴訟法 第21問 解説

平30予備 第21問刑事訴訟法訴因と公訴事実の同一性の過去問

問題

次のアからオまでの各記述のうち,正しいものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。ただし,判例がある場合には,それに照らして考えるものとする。 ア.共謀共同正犯において,「共謀」は,罪となるべき事実にほかならないから,訴因においてその存在を明示することを要し,これを認定するためには厳格な証明によらなければならない。 イ.殺人罪の共同正犯において,実行行為者が誰であるかは,罪となるべき事実の特定に不可欠とはいえないものの,一般的に,被告人の防御にとって重要な事項であるから,検察官は,訴因に実行行為者を明示しなければならない。 ウ.検察官において,共謀共同正犯の存在に言及することなく,被告人が1人で原動機付自転車を窃取したという窃盗の訴因で公訴を提起した場合に,裁判所が,証拠上,他に実行行為を行っていない共謀共同正犯者が存在するとの心証を得たときは,被告人1人の行為により犯罪構成要件の全てが満たされたと認めるときであっても,検察官に対し,訴因の変更を積極的に促し,又はこれを命じなければならない。 エ.被告人が共謀共同正犯として起訴された事件において,検察官が主張せず,被告人側も防御活動を行っていない日時における謀議について,裁判所が,争点としてこれを顕在化させる措置を採ることなく,その日時における謀議への被告人の関与を認定したとしても,取り調べた証拠から認定したものである限り,被告人に不意打ちを与え,その防御権を不当に侵害するものとして違法となることはない。 オ.被告人及びAを共同正犯とする殺人被告事件において,実行行為者が誰であるかが争点となり,審理を尽くしても実行行為者を特定するに至らなかった場合には,裁判所は,実行行為者につき,「被告人若しくはA又はその両名」と認定し,その旨を罪となるべき事実として判示することが,許されることがある。
  1. ①ア イ
  2. ②イ ウ
  3. ③ウ エ
  4. ④エ オ
  5. ⑤ア オ正解

解説

要点
共謀共同正犯では、共謀の事実自体は罪となるべき事実として厳格な証明を要し訴因にも共謀の存在を明示すべきだが、実行行為者の明示や共謀の日時場所等の詳細明示までは不要であり、実行行為者が特定できない場合は択一的認定も許されうる。

結論

正しいのはアとオであり、選択肢5が正解である。共謀共同正犯における「共謀」は罪となるべき事実の一部として厳格な証明を要し、訴因にもその存在を明示すべきとするのが判例の立場であり(ア)、実行行為者を審理を尽くしても特定できない場合には「被告人若しくはA又はその両名」という択一的な認定が許されることがある(オ)。

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出典:法務省「平成30年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。