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平成29年 予備試験 短答式 民事訴訟法 第38問 解説

平29予備 第38問民事訴訟法弁論主義・釈明権の過去問

問題

裁判上の自白に関する次の1から5までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものはどれか。
  1. ①売買契約に基づく代金請求訴訟において,原告が売買契約書を書証として提出し,被告が当該売買契約書が真正に成立したことを認める陳述をした場合には,裁判所は,当該売買契約書が真正に成立しなかったものと判断することができない。
  2. ②消費貸借契約に基づく貸金請求訴訟において,原告が被告との間で過去に別の消費貸借契約を締結したことを主張し,被告がこれを認める陳述をした場合には,被告は,当該陳述を撤回することができない。
  3. ③所有権に基づく動産引渡請求訴訟において,原告が,当該動産を所有していたAからこれを購入したことを主張し,被告が,原告の主張のうちAが当該動産を所有していたことを認める陳述をした場合には,裁判所は,Aが当該動産を所有していたことを判決の基礎とすることができる。正解
  4. ④土地の無断転貸による解除を理由とする賃貸借契約の終了に基づく土地明渡請求訴訟において,被告が合意解除を理由とする当該賃貸借契約の終了を認める陳述をした場合には,裁判所は,当該賃貸借契約の終了を判決の基礎としなければならない。
  5. ⑤所有権に基づく建物明渡請求訴訟において,被告が当該建物の占有は使用貸借契約に基づくものであると主張し,原告が被告の主張を援用して当該使用貸借契約の終了を主張した場合には,被告は,使用貸借契約に関する主張を撤回して,当該建物の占有が賃貸借契約に基づくものであると主張することができない。

解説

要点
裁判上の自白の拘束力は原則として主要事実に生じ、間接事実・補助事実の自白は裁判所を拘束しない。もっとも「拘束しない」とは自白と異なる認定も許されるという意味にすぎず、自白どおりの事実を判決の基礎とすること自体は妨げられない。前主の所有のような権利自白は拘束力の有無に争いがあるが、いずれの立場でも判決の基礎とすることはできる。

結論

選択肢3が正しい。原告の所有権取得の前提となる「Aの所有」についての被告の陳述は講学上の権利自白にあたり、これに裁判所拘束力を認めるか否かについては見解が分かれるが、いずれの立場でも裁判所がこれを判決の基礎とすること自体は妨げられない。

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出典:法務省「平成29年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。