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平成29年 予備試験 短答式 刑法 第6問 解説

問題

次の各【見解】に関する後記1から5までの各【記述】のうち,誤っているものはどれか。【見 解】A説:遺棄罪は,生命・身体に対する危険犯である。B説:遺棄罪は,生命に対する危険犯である。【記 述】
  1. ①「自説のように解さないと処罰範囲が広くなり過ぎる」ことは,B説の根拠となり得る。
  2. ②「刑法第219条(遺棄等致死傷罪)が致傷罪という加重処罰規定を置いている」ことは,A説の根拠となり得る。
  3. ③「刑法第218条(保護責任者遺棄罪)が生存に必要な保護をしなかったことを遺棄とともに処罰の対象としている」ことは,B説の根拠となり得る。
  4. ④「遺棄罪の懲役刑の上限が傷害罪の懲役刑の上限よりも軽い」ことは,B説の根拠となり得る。正解
  5. ⑤「刑法典は,殺人,傷害,過失傷害,堕胎の各罪の章の後に遺棄の罪の章を置いている」ことは,A説の根拠となり得る。

解説

要点
遺棄罪の保護法益論(生命のみか生命・身体か)では、条文の文言・体系上の位置・加重処罰規定の有無が論拠になるが、法定刑の軽重は危険犯であることの帰結にすぎず、保護法益の範囲を直接基礎づける論拠にはならない。

結論

誤っているのは選択肢4である。遺棄罪の法定刑が傷害罪より軽いのは、遺棄罪が結果犯である傷害罪と異なり危険犯にとどまることの帰結であって、保護法益が生命のみか生命・身体の双方かという争点(B説の当否)とは直接結びつかないため、B説の根拠とはならない。

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出典:法務省「平成29年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。