平成28年 予備試験 短答式 商法 第25問 解説
問題
株式会社の吸収合併,吸収分割又は株式交換(以下「吸収合併等」という。)に関する次のアからオまでの各規律のうち,株主保護を直接の目的とするものでないものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.吸収合併等の各当事会社は,いずれも,原則として,株主総会の特別決議によって,吸収合併契約等の承認を受けなければならない。
イ.吸収合併等の各当事会社は,いずれも,吸収合併契約等備置開始日から,吸収合併契約等の内容等を記載し,又は記録した書面又は電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。
ウ.振替株式の発行者が吸収合併等をしようとする場合には,当該発行者は,原則として,振替機関等に対し,株式買取請求に係る振替株式の振替を行うための口座の開設の申出をしなければならない。
エ.吸収合併等の各当事会社の株主は,一定の場合には,自己が株式を有する会社に対し,吸収合併等をやめることを請求することができる。
オ.吸収合併等の無効の訴えに係る請求を認容する判決は,第三者に対してもその効力を有する。
- ①ア イ
- ②ア エ
- ③イ オ
- ④ウ エ
- ⑤ウ オ正解
解説
要点
組織再編の各規律は「誰を保護するための制度か」を分けて理解する。株主総会決議・事前開示・差止請求は株主保護が直接目的だが、無効判決の対世効は法的安定性・画一的処理のため、振替株式の買取口座開設申出(社債株式振替法155条)は株式買取請求の処理を実現するための技術的・事務的規律であり、いずれも株主保護は間接的効果にとどまる。
結論
株主保護を直接の目的とするものでないのはウとオであり、選択肢5が正しい。ウの振替株式の買取口座の開設申出は株式買取請求に係る振替を処理するための振替制度上の技術的規律であり、オの無効判決の対世効は法律関係を画一的に処理し第三者との関係を安定させるための規律であって、いずれも株主保護そのものを直接の目的とするものではない。
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出典:法務省「平成28年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
