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平成28年 予備試験 短答式 行政法 第19問 解説

平28予備 第19問行政法取消訴訟の訴訟要件の過去問

問題

訴えの利益に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例に照らし,正しいものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。 ア.道路交通法に基づき,自動車運転免許の効力停止処分を受けた者は,無違反,無処分で法定の期間を経過し,以後,前歴のない者として取り扱われるに至ったとしても,当該処分の記載のある免許証を所持することにより,名誉,信用等を損なう可能性が継続して存在し,その程度は重大なものであって,それを排除することは法の保護に値する利益であるといえるから,当該処分の取消しにつき,訴えの利益を有する。 イ.道路交通法は,優良運転者の実績を賞揚し,優良な運転をするように自動車運転免許証の保有者を誘導して交通事故の防止を図る目的で,優良運転者であることを免許証に記載して公に明らかにするとともに,優良運転者に対し更新手続上の優遇措置を講じていることなどに照らせば,免許証の有効期間の更新に当たり,一般運転者として扱われ,優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者は,上記記載のある免許証を交付して行う更新処分を受ける法律上の地位を否定されたことを理由として,これを回復するため,当該更新処分の取消しを求める訴えの利益を有する。 ウ.建築基準法に基づく建築確認は,それを受けなければ工事をすることができないという法的効果が付与されているものにすぎないが,建築確認が違法であるとして判決で取り消されれば,相当程度の確実さをもって,工事完了後,建築主事等において検査済証の交付を拒否することになるか,又は特定行政庁において違反是正命令を発すべきことになるのであるから,当該工事が完了した場合においても,その取消しを求める訴えの利益は失われない。
  1. ①ア〇 イ〇 ウ○
  2. ②ア〇 イ〇 ウ×
  3. ③ア〇 イ× ウ○
  4. ④ア〇 イ× ウ×
  5. ⑤ア× イ〇 ウ○
  6. ⑥ア× イ〇 ウ×正解
  7. ⑦ア× イ× ウ○
  8. ⑧ア× イ× ウ×

解説

要点
訴えの利益は「処分の法的効果が現存し、取消しによって回復すべき法律上の利益があるか」を個別に検討する。免許停止・免許証更新に関する判例(最判昭55.11.25、最判平21.2.27)と建築確認に関する判例(最判昭59.10.26)の結論の違いを、処分の法的効果の性質から説明できるようにしておく。

結論

正解は選択肢6(ア×イ○ウ×)である。免許停止処分は無違反期間経過後に訴えの利益を失うが(最判昭和55年11月25日)、優良運転者である旨の記載のない更新処分については訴えの利益が肯定され(最判平成21年2月27日)、建築確認は工事完了により訴えの利益を失う(最判昭和59年10月26日)。

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出典:法務省「平成28年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。