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平成28年 予備試験 短答式 刑法 第9問 解説

問題

次の【事例】に関する後記1から5までの各記述のうち,甲に窃盗罪の従犯の成立を肯定する論拠となり得ないものはどれか。【事 例】甲は,乙又は乙の友人が窃盗罪を犯そうとしていることを知り,その手助けのため,乙に対し,同罪の遂行に必要な道具を貸したところ,さらに,乙はその道具を友人丙に貸し,丙がこれを用いて同罪を犯した。なお,丙には同罪の正犯が成立し,乙にはその従犯が成立するものとする。
  1. ①従犯には独立した犯罪性が認められる。
  2. ②従犯の幇助には,教唆者を教唆した者については正犯の刑を科すとする刑法第61条第2項のような規定がない。正解
  3. ③共犯は修正された構成要件に該当する行為であるところ,従犯もその構成要件においては「正犯」となる。
  4. ④幇助は正犯を容易にすることであるという定義からすると,幇助行為が直接的になされたか,間接的になされたかは必ずしも問われない。
  5. ⑤教唆犯に対する幇助行為は従犯として処罰される。

解説

要点
「幇助の幇助」(間接幇助)が従犯として処罰されるかは、幇助行為が正犯の実行を容易にすれば直接・間接を問わないという幇助概念や、共犯を修正された構成要件と捉える発想から肯定できる。反対に、61条2項のような特別な連鎖規定が幇助にはないことは、むしろ処罰を否定する方向の論拠であり、肯定の論拠にはならない。

結論

選択肢2は、幇助の幇助(甲→乙→丙)を処罰する明文規定が存在しないことを指摘するものであり、これは甲に従犯の成立を肯定する論拠ではなく、むしろ否定する方向に働く事情である。他の選択肢はいずれも、幇助行為が間接的であっても従犯として処罰できることを支える理由になっている。

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出典:法務省「平成28年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。