平成27年 予備試験 短答式 刑法 第3問 解説
問題
緊急避難に関する次のアからオまでの各記述を判例の立場に従って検討した場合,誤っているものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。
ア.国家的法益に対する現在の危難を避けるためにした行為については,緊急避難が成立することはない。
イ.現在の危難の発生原因は人の行為に限られず,自然災害や動物による危害も含まれる。
ウ.「やむを得ずにした行為」とは,その避難行為をする以外には現在の危難を避けるための他の方法がなく,その避難行為に出たことが条理上肯定できる場合をいう。
エ.現在の危難を避けるためにした行為によって生じた害が,避けようとした害の程度を超えた場合,当該行為をした者の刑を免除することはできない。
オ.緊急避難が違法性阻却事由であると考えた場合,緊急避難と認められる行為に対して正当防衛が成立することはない。
- ①ア ウ
- ②ア エ正解
- ③イ エ
- ④ウ オ
- ⑤エ オ
解説
要点
緊急避難(刑法37条)の条文は「自己又は他人の生命・身体・自由又は財産」に対する危難を挙げるが、国家的法益に対する危難についても解釈上成立を認める余地があり、絶対的に否定されるわけではない。また過剰避難は37条1項ただし書により刑の減軽・免除の両方が可能。
結論
誤っているのはア・エであり、選択肢2が正しい。アは国家的法益への危難について緊急避難の成立を絶対的に否定する点が誤り、エは37条1項ただし書が刑の「減軽又は免除」を認めているにもかかわらず「免除することはできない」としている点が誤りである。
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出典:法務省「平成27年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
