平成26年 予備試験 短答式 刑事訴訟法 第14問 解説
問題
次の【事例】において,司法警察員が後記アからオまでの【捜査】を行った場合,あらかじめ令状の発付を受けていなければ適法と評価される余地のないものは幾つあるか。後記1から6までのうちから選びなさい。ただし,判例がある場合には,それに照らして考えるものとする。【事 例】司法警察員は,被害者Vの殺害死体が発見されたことから,その捜査を開始したところ,Vの預金が,同死体の発見された前日にVのキャッシュカードを用いて銀行の現金自動預払機から払い戻されていたことを把握し,同銀行に設置された防犯カメラを解析した。その結果,Vの預金を払い戻した人物の容貌がVの知人Aの容貌と類似していることが判明し,司法警察員は,Aを被疑者として次のアからオまでの【捜査】を実施した。【捜 査】
ア.Aに知られずに,公道上を歩行中のAの容貌を写真撮影した。
イ.Aに知られずに,Aの自宅から公道上のごみ集積所に排出されたごみ袋を持ち帰った。
ウ.Aに知られずに,Aと取引のある金融機関にAの負債内容の報告を求め,それを記録した書面の交付を受けた。
エ.Aの同意に基づいて採取した口腔内細胞を試料として,AのDNA型を検査した。
オ.Aに対し,Aの同意に基づいてポリグラフ検査を実施した。
- ①0個正解
- ②1個
- ③2個
- ④3個
- ⑤4個
- ⑥5個
解説
要点
任意捜査の適法性は強制処分(相手方の意思に反し重要な権利利益を実質的に制約する処分)に該当するか否かで判断し、該当しなければ必要性・相当性の範囲で無令状でも適法となり得る。公道上の容貌撮影・排出されたごみの領置(いずれも最決平20.4.15)、197条2項の照会、同意に基づく細胞採取・ポリグラフ検査は、いずれも令状なしで適法となる余地がある。
結論
選択肢1(0個)が正しい。ア〜オのいずれも、強制処分に該当しない限り任意捜査として無令状で適法と評価される余地があるため、「あらかじめ令状がなければ適法となる余地がないもの」は存在しない。
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出典:法務省「平成26年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
