平成24年 予備試験 短答式 憲法 第12問 解説
問題
憲法改正について,その限界を理論的に想定する見解(限界説)と限界は理論的には存在しないとする見解(無限界説)とが対立しているが,次の各記述について,限界説の立場に立つ記述を全て挙げたものを,後記1から7までの中から選びなさい。
ア.憲法改正権は,憲法制定権力発動の所産である憲法に根拠を有する以上,憲法の同質性を失わせるような改正をする法的能力を持ち得ない。
イ.ある憲法の基本原理が所定の憲法改正手続に従って改正されたとすれば,それは憲法の廃止と新憲法の制定という,法を超えた政治的事件ということになる。
ウ.日本国憲法は,大日本帝国憲法に定められた憲法改正手続を遵守して制定されており,その全面改正として法的には有効に成立した。
- ①アイウ
- ②アイ正解
- ③アウ
- ④イウ
- ⑤ア
- ⑥イ
- ⑦ウ
解説
要点
限界説は「憲法改正権は憲法制定権力に由来する派生的権力であり、基本原理の変更は改正の限界を超え法的には不可能(それを超えれば革命)」と考える。無限界説は「所定の手続を踏めばどんな内容の改正も法的に有効」とする。ア・イは限界説、ウは無限界説の帰結である。
結論
正解は選択肢2(ア・イ)である。アは憲法改正権に内在的な限界があるとする記述であり、イも基本原理の変更は法的な改正ではなく政治的な革命的事件だとする記述であるため、いずれも限界説の立場を示す。これに対しウは、大日本帝国憲法の改正手続を踏めば内容を問わず法的に有効な全面改正となるという発想であり、無限界説の立場である。
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出典:法務省「平成24年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
