平成24年 予備試験 短答式 刑事訴訟法 第15問 解説
問題
次のⅠ及びⅡの【見解】は,被疑者を逮捕状により逮捕する場合に,刑事訴訟法第220条第1項第1号に基づき,被疑者の捜索のために人の住居に入るに当たり,逮捕状の呈示が必要か否かという解釈問題に関するものである。後記【発言】は,学生AないしEが,Ⅰ又はⅡのいずれかの【見解】を採って意見を述べたものである。【見解】と【発言】を対応させた場合,その組合せとして最も適切なものは,後記1から5までのうちどれか。【見 解】Ⅰ.逮捕状は呈示しなくてよい。Ⅱ.逮捕状は呈示しなければならない。【発 言】学生A:刑事訴訟法第222条第1項前段は,第220条の規定によってする捜索について,第110条の規定を準用すると定めているんだけれど,刑事訴訟法第110条は,「捜索状は,処分を受ける者にこれを示さなければならない。」となっているから,第110条の文言を読み替えて準用するというのが正しい解釈だと思う。学生B:現行犯逮捕や緊急逮捕の場合,逮捕状の緊急執行の場合も,刑事訴訟法第220条第1項第1号に基づいて人の住居に入って被疑者を捜索することができることを考えると,これらの場合と一貫した解釈をする必要があると思う。学生C:警察官が被疑者を追跡して来たような場合に逮捕が遅れて被疑者に逃亡されてしまうこともあるという弊害を考えるべきだと思うよ。学生D:被疑者の名誉を保護する必要性を考えるべきだと思うよ。学生E:警察官が多人数で捜索に赴くなどすれば,住居主が被疑者に連絡したり,逮捕を妨害する行為に出たりするという弊害はないと思う。
- ①Ⅰ.学生A 学生E Ⅱ.学生B 学生C 学生D
- ②Ⅰ.学生A 学生B 学生D Ⅱ.学生C 学生E
- ③Ⅰ.学生B 学生C 学生E Ⅱ.学生A 学生D
- ④Ⅰ.学生B 学生C 学生D Ⅱ.学生A 学生E正解
- ⑤Ⅰ.学生B 学生D Ⅱ.学生A 学生C 学生E
解説
要点
各学生の発言が「呈示不要説」「呈示必要説」いずれの結論を支える理由になっているかを、222条1項による110条準用の読み方・現行犯逮捕等との整合性・弊害の有無という観点から丁寧に対応づける。特に学生Dの名誉保護論とEの弊害否定論は、どちらの説を支えるかを見誤りやすい。
結論
選択肢4が正しい。学生B・C・Dは逮捕状の呈示は不要とする見解Ⅰを支える発言をしており、学生A・Eは呈示が必要とする見解Ⅱを支える発言をしているため、Ⅰ=B・C・D、Ⅱ=A・Eの組合せとなる。
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出典:法務省「平成24年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
