平成23年 予備試験 短答式 民事訴訟法 第45問 解説
問題
Aに対して売買代金債権を有すると主張するXが,Aに代位して,AのYに対する貸金債権に基づき,Yに対して当該貸金の返還を求める訴えを提起した。この事例に関する次の1から5までの各記述のうち,誤っているものはどれか。
- ①当該訴訟の係属中に,AがYを被告として,XがYに対して求めているのと同一の貸金の返還を求める別訴を提起した場合には,Aの別訴は,重複する訴えの提起として却下される。
- ②Xが訴えを提起した時点で,AのYに対する貸金債権について時効中断の効力が生ずる。
- ③AのYに対する貸金債権の弁済期が未到来であることが明らかになった場合,裁判所は,訴えを却下しなければならない。正解
- ④Xの主張する売買代金債権が弁済によって消滅したと主張するAは,当該訴訟に独立当事者参加をすることができる。
- ⑤訴えの提起前にXのAに対する売買代金債権が消滅していたにもかかわらず,AのYに対する貸金債権の不存在を理由に請求を棄却する判決がされ,その判決が確定した。この場合,Aは,Yに対する訴えを提起して当該貸金債権の存在を主張することを妨げられない。
解説
要点
債権者代位訴訟で被代位債権の弁済期が未到来であることは、訴訟要件(訴えの適法性)ではなく本案の理由の有無(請求の当否)に関わる事情なので、却下ではなく棄却判決をすべき。
結論
選択肢3が誤り。被代位債権(AのYに対する貸金債権)の弁済期が未到来であることは、貸金返還請求権をいまだ行使できない、すなわち本案の理由がないという事情にすぎず、訴訟要件を欠くものではないから、裁判所は訴えを却下するのではなく請求を棄却しなければならない。
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出典:法務省「平成23年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
