平成23年 予備試験 短答式 刑事訴訟法 第22問 解説
問題
自由心証主義に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。ただし,判例がある場合には,それに照らして考えるものとする。
ア.裁判員の参加する刑事裁判において,裁判員の関与する判断に関しては,証拠の証明力は,それぞれの裁判官及び裁判員の自由な判断にゆだねる。
イ.憲法第38条第3項の「何人も,自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には,有罪とされ,又は刑罰を科せられない。」という規定は,自白の証明力に対する自由心証を制限したものである。
ウ.裁判官が,証人の証言の信用性を判断する際には,その証人の公判廷での供述態度を考慮することができる。
エ.経験則は,経験から導き出された事物に関する一般的な法則であるが,一般に承認された科学的法則とは異なり,合理的な判断法則として共有されたものとまではいえないので,裁判官が,経験則に反する心証を形成した上で事実を認定することも許される。
オ.被告人の精神状態に関する精神医学者の意見が鑑定等として証拠となっている場合には,その判断の前提となる生物学的,心理学的要素を裁判所が評価することが困難であるため,その意見のとおりに認定しなければならない。
- ①ア イ
- ②ア オ
- ③イ ウ
- ④ウ エ
- ⑤エ オ正解
解説
要点
自由心証主義(刑訴法318条)は経験則・論理則による制約を受け、専門家の精神鑑定も裁判所を当然に拘束するものではない(ただし判例は「十分に尊重して認定すべき」とする)。この2点は頻出の誤り選択肢パターンである。
結論
誤っている記述はエとオであり,選択肢5が正解である。エは自由心証主義にも経験則という限界があることを見落としており,オは最終的な証拠評価権が裁判所にあることを無視している。
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出典:法務省「平成23年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
