平成23年 予備試験 短答式 刑法 第13問ア 解説
問題
次のアからオまでの各記述を判例の立場に従って検討し,正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
ア.甲は,乙を毒殺する目的で毒入り菓子をお歳暮として郵送するため,郵便局の窓口でその菓子を包んだ小包の郵送を申し込んだが,誤って実際には存在しない住所を宛先として記載したために同小包はどこにも配達されずに甲宅に送り返された。この場合,甲には殺人未遂罪が成立する。
- ①正しい
- ②誤っている正解
解説
要点
毒物郵送型の殺人未遂は、発送時点ではなく、毒物が相手方に到達していつでも摂取しうる状態に置かれた時点で実行の着手を認めるのが判例(到達時説)であり、宛先不明で配達されずに戻ってきた本件では実行の着手が認められない。
結論
本記述は誤りである(選択肢2が正解)。判例の立場では、毒物を郵送する殺人の実行の着手は、毒物が相手方に到達し、被害者がいつでもこれを摂取しうる状態に至った時点で認められるところ、本件では宛先が実在せず配達されずに甲宅へ送り返されているため、被害者に到達しておらず、実行の着手が認められないから殺人未遂罪は成立しない。
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出典:法務省「平成23年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
