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平成23年 予備試験 短答式 刑法 第10問 解説

平23予備 第10問刑法毀棄・隠匿罪の過去問

問題

毀棄罪及び損壊罪の「毀棄」,「損壊」に関する次の【見解】に従って後記アからオまでの【記述】を検討した場合,正しいものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。【見 解】A説:「毀棄」,「損壊」とは,対象物の全部又は一部を物理的に破壊,毀損することである。B説:「毀棄」,「損壊」とは,対象物を物理的に破壊,毀損することに限らず,対象物の効用を害する一切の行為を含む。【記 述】 ア.A説は,例えば飲食店の食器に放尿する行為は,食器を破壊することと同視されるということを論拠の一つとする。 イ.A説によると,建物の美観・外観を汚損するにとどまるビラ貼り行為は,「損壊」に当たらないことになる。 ウ.B説によれば,毀棄罪又は損壊罪の成否に,原状回復の難易も考慮されることになる。 エ.A説からは,B説に対して,B説に立ちつつ窃盗罪に不法領得の意思が必要とすると,隠匿目的で他人の物の占有を取得する行為を処罰できなくなるという批判が可能である。 オ.B説からは,信書隠匿罪について,隠匿は「毀棄」,「損壊」の一形態ではないが,信書の隠匿により,名宛人がその情報に接することが阻害されるために特に設けられたものであるということが可能である。
  1. ①ア イ
  2. ②ア オ
  3. ③イ ウ正解
  4. ④ウ エ
  5. ⑤エ オ

解説

要点
毀棄罪の「毀棄」「損壊」概念には物理的損壊説(A説)と効用侵害説(B説)があり、放尿・原状回復困難性・隠匿を毀棄・損壊に取り込むのはB説であって、A説はこれらを毀棄・損壊に含めない点を押さえる。

結論

正しいのはイとウであり、選択肢3が正解である。イはA説(物理的損壊説)が物理的破壊を伴わない汚損行為を「損壊」から除外することを正しく指摘し、ウはB説(効用侵害説)が原状回復の困難性を効用侵害の判断要素とすることを正しく指摘しているためである。

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出典:法務省「平成23年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。