令和8年 司法試験 短答式 民法 第22問 解説
問題
債権の譲渡に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
ア.連帯債務について連帯債務者全員に対する債権が譲渡された場合において、債権の譲渡人が連帯債務者のうち一人に対して債権譲渡の通知をしたときは、債権の譲渡人がその余の連帯債務者に対して債権譲渡の通知をしなくとも、債権の譲受人は連帯債務者全員に対して債務の履行を求めることができる。
イ.債権が二重に譲渡され、いずれの債権譲渡についても債権の譲渡人が債務者に対して確定日付のある証書による通知をしたが、通知の到達の先後が不明であるときは、債権の譲受人の一人から弁済の請求を受けた債務者は、通知の到達の先後が不明であることを理由として弁済を拒絶することができない。
ウ.債権の譲受人は、債権の譲渡人に代位して債務者に対して債権譲渡の通知をすることができる。
エ.債権の譲渡人が債務者に債権譲渡の通知をした後に、債務者が強迫を理由として譲渡された債権の発生原因である契約を取り消したときは、債権の譲受人から弁済の請求を受けた債務者は、弁済を拒絶することができる。
オ.債権が二重に譲渡され、第一の債権譲渡について譲渡人が債務者に対して確定日付のある証書によらずに通知をした後に、第二の債権譲渡について譲渡人が債務者に対して確定日付のある証書による通知をしたときは、第一の譲受人から弁済の請求を受けた債務者は、弁済を拒絶することができる。
- ①ア ウ正解
- ②ア エ
- ③イ ウ
- ④イ オ
- ⑤エ オ
解説
要点
債権譲渡の対抗要件(467条)は債務者ごと・債権ごとに個別に必要であり、連帯債務者の一人への通知は他の連帯債務者に効力を及ぼさない。また、対抗要件具備の通知は譲渡人自身が行うべきもので、譲受人が譲渡人に代位して行うことはできない(大判昭5.10.10)。
結論
誤っている記述はアとウであり、選択肢1が正解である。連帯債務者への通知は債務者ごとに個別に必要であること、および債権譲渡の通知は譲渡人自らが行うべきで譲受人が代位して行うことはできないという判例法理を正確に押さえていれば解ける。
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出典:法務省「令和8年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
