令和8年 司法試験 短答式 民法 第17問 解説
問題
法定地上権に関する次のアからオまでの各記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは、後記1から5までのうちどれか。
ア.法定地上権の地代の額は、当事者の請求により、裁判所が定める。
イ.Aが甲土地及び甲土地上の乙建物を所有していたところ、甲土地に抵当権が設定され、その後、乙建物が火災で焼失し、建物が再築される前に甲土地の抵当権が実行されてBが甲土地を取得したときは、Aが甲土地上に再築予定の丙建物のための法定地上権は成立しない。
ウ.Aが所有する更地である甲土地にBのために第一順位の抵当権が設定され、その後、Bの承諾を受けて甲土地上にA所有の乙建物が建てられ、甲土地に更にCのために第二順位の抵当権が設定され、Bの抵当権とCの抵当権の順位が変更された後に、Cの申立てに基づいて甲土地の抵当権が実行された結果、Dが甲土地を取得したときは、乙建物のための法定地上権が成立する。
エ.Aが所有する甲土地上にAとBが共有する乙建物が建っていたところ、甲土地に抵当権が設定され、その抵当権が実行された結果、Cが甲土地を取得したときは、乙建物のための法定地上権が成立する。
オ.Aが甲土地及び甲土地上の乙建物を所有しているものの、甲土地の所有権の登記名義人はAの前主であるBのままであったところ、乙建物に抵当権が設定され、その抵当権が実行された結果、Cが乙建物を取得したときは、乙建物のための法定地上権は成立しない。
- ①ア ウ
- ②ア エ
- ③イ エ
- ④イ オ
- ⑤ウ オ正解
解説
要点
法定地上権の成否は原則として「最先順位抵当権設定時」を基準に判断し、土地・建物の同一所有者要件は登記名義ではなく実質的な所有関係で判断する。順位変更や登記名義の相違があっても、これらの基準時・基準は動かない。
結論
誤っているのはウとオであり、選択肢5が正しい。ウは法定地上権の成否の基準時を誤り、オは同一所有者要件を登記名義で判断してしまっている点が誤りである。
この分野を、あなたの弱点に合わせて演習
無料で始める間違えた問題は忘れかけた頃に出し直し。論文の AI 採点も(Pro)。
出典:法務省「令和8年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
