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令和8年 司法試験 短答式 刑法 第16問 解説

問題

学生A、B及びCは、【会話】のとおり議論している。【会話】中の①から⑥までの( )内に【語句群】から適切なものを入れた場合、正しいものの組合せは1から5までのうちどれか。なお、①から⑥までの( )内には、それぞれ異なるものが入る。【会 話】学生A.私は、遺棄とは主体と客体の場所的離隔を生じるものであり、作為形態と不作為形態に分けられると考えます。その上で、刑法第217条及び同法第218条の遺棄の解釈については、(①)と考えます。学生B.Aさんの見解に対しては、「遺棄」という同一の文言の解釈が隣接する条文で異なることになるとの批判がありますね。私は、刑法第217条及び同法第218条の遺棄の解釈については、(②)と考えます。学生C.Bさんの見解に対しては、(③)という批判がありますね。私は、Aさんと同じく不作為による遺棄の処罰に必要となる作為義務と刑法第218条の保護責任を同義に解する立場ですが、同法第217条及び同法第218条の遺棄の解釈については、(④)と考えます。私の考えは、(⑤)点でBさんの見解と同じですから、「遺棄」という同一の文言の解釈が隣接する条文で異なることになるとの批判は当たりません。学生B.Cさんの見解については、(⑥)ことが問題だと思います。【語句群】a.刑法第217条と同法第218条の遺棄はいずれも作為による場合に限られ、不作為による場合は不保護罪になるb.刑法第217条の遺棄は作為に限られるが、同法第218条の遺棄は作為と不作為を含むc.刑法第217条と同法第218条の遺棄はいずれも作為・不作為による場合を意味するd.不作為による遺棄の処罰に必要となる作為義務と刑法第218条の保護責任の区別が困難であるe.「遺棄」という同一の文言を同義に解することになるf.不保護で処罰される範囲が広がり、従来の不保護の概念とかけ離れすぎる
  1. ①①a ②b ④c
  2. ②①b ③d ⑤e正解
  3. ③①c ③f ⑤d
  4. ④②a ④b ⑥f
  5. ⑤②c ④a ⑥d

解説

要点
217条・218条の「遺棄」概念をめぐる学説対立(作為限定説・広義説・保護責任同一視説)は、それぞれがどの批判に応答し、どの批判を受けるのかという対応関係で整理すると迷わない。

結論

選択肢2(①b、③d、⑤e)が正しい。学生A・B・Cの三つの学説は、217条と218条の「遺棄」概念の異同、そして不作為犯の作為義務と保護責任の関係についてそれぞれ異なる立場を取っており、各学説がどの批判に応答し、どの批判を新たに招くかを整理すると①b②c③d④a⑤e⑥fという一貫した組合せが導ける。

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出典:法務省「令和8年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。