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令和8年 司法試験 短答式 刑法 第10問 解説

令8司法 第10問刑法共同正犯の過去問

問題

身分犯に関するアからオまでの各記述を判例の立場に従って検討した場合、正しいものの個数を1から5までの中から選びなさい。 ア.刑法第65条にいう身分は、男女の性別、内外国人の別、親族の関係、公務員の資格のような関係に限られ、一定の犯罪行為に関する犯人の人的関係である特殊の地位又は状態までは含まないことから、偽証罪における「法律により宣誓した証人」は、同条の身分に該当しない。 イ.刑法第65条第1項は、共同正犯にのみ適用され、狭義の共犯には適用されないことから、非公務員が公務員に収賄を教唆した場合は、同条項は適用されない。 ウ.医師でない者が、妊婦を教唆して堕胎の決意をさせる一方で、医師を教唆して当該妊婦を堕胎させた場合、医師でない者には、業務上堕胎罪の刑が科される。 エ.非占有者が、業務上の占有者と共謀して横領した場合、非占有者には、刑法第65条第1項が適用され、業務上横領罪の共同正犯が成立するが、同条第2項により単純横領罪の刑が科される。 オ.中止犯の成立は、刑法第65条第1項の身分に該当するため、共犯者の一人に中止犯が成立する場合、中止行為を行っていない他の共犯者にも中止未遂の効果が及ぶ。
  1. ①0個
  2. ②1個正解
  3. ③2個
  4. ④3個
  5. ⑤4個(参照条文)刑法第213条 女子の嘱託を受け、又はその承諾を得て堕胎させた者は、2年以下の拘禁刑に処する。よって女子を死傷させた者は、3月以上5年以下の拘禁刑に処する。第214条 医師、助産師、薬剤師又は医薬品販売業者が女子の嘱託を受け、又はその承諾を得て堕胎させたときは、3月以上5年以下の拘禁刑に処する。よって女子を死傷させたときは、6月以上7年以下の拘禁刑に処する。

解説

要点
刑法65条は1項(身分による共犯の成立範囲)と2項(非身分者への科刑調整)を分けて考える。判例は身分概念を広く解する一方、加減的身分による加重類型については非身分者への科刑を2項により通常犯の刑に限定する点を押さえる。

結論

正しいのはエのみであり、正解の個数は「1個」(選択肢2)である。刑法65条の解釈・適用に関する判例の到達点は、身分を広く捉えつつ、身分による刑の加重類型については非身分者への科刑を同条2項により通常犯の刑に限定するという点で一貫しており、この枠組みを各記述に当てはめると、エのみが判例の立場と合致する。

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出典:法務省「令和8年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。