令和7年 司法試験 短答式 憲法 第9問ア 解説
問題
次の見解は、生存権の制限に対する司法審査の方法について論じたものである。この見解に関する次のアからウまでの各記述について、それぞれ正しい場合には1を、誤っている場合には2を選びなさい。「憲法第25条の生存権は抽象的な権利であるが、法律や厚生労働大臣が定めた保護基準によって具体化されれば、その法律・保護基準が憲法第25条と一体をなすことにより憲法上の具体的権利となるから、その不利益変更については、自由権の制限の場合と同様に厳格な審査がなされなければならない。」
ア.この見解によれば、既存の給付水準が憲法第25条の要求する最低限度を満たしていたにすぎない場合には、その引下げは違憲であるが、立法政策によって最低限度から上積みされていたものであった場合には、それを引き下げても立法裁量の範囲内であり違憲とはいえない。
- ①正しい
- ②誤っている正解
解説
要点
「法律・保護基準が具体化されれば憲法25条と一体化して具体的権利になる」という見解は、給付水準が最低限度ちょうどか上積み部分かを区別せず、具体化された水準全体を保護対象とする点に特徴がある。上積み部分だけ立法裁量が広いとする記述は、この見解の論理と矛盾する。
結論
選択肢2(誤っている)が正しい。設問の見解は、法律・保護基準によって具体化されればその内容が憲法25条と一体化して憲法上の具体的権利になるとするものであり、給付水準が最低限度ちょうどか、それを超える上積み部分かを区別していない。したがって、上積み部分だけは立法裁量の範囲内で自由に引き下げられるとする記述アは、この見解からは導かれない。
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出典:法務省「令和7年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
