令和6年 司法試験 短答式 憲法 第16問 解説
問題
違憲審査に関する次のアからウまでの各記述について、正しいものには○、誤っているものには×を付した場合の組合せを、後記1から8までの中から選びなさい。
ア.憲法第81条は、立法及び行政行為に対する違憲審査権を、最高裁判所を終審とする司法裁判所に与えたものであって、同条の「処分」とは行政処分を意味し、裁判所による判決や決定は含まれない。
イ.最高裁判所は、立法不作為により在外国民が選挙権を行使することができない場合に、立法不作為の違憲を理由とする国家賠償請求を認めるほか、次回の選挙において選挙権を行使する権利を有することの確認を求める訴えについても、公法上の法律関係に関する確認の訴えとして適法であるとして、これを認めている。
ウ.憲法と条約の効力関係につき憲法優位説を採った場合は、条約が憲法第81条に列挙されていないこと、条約は外国との合意によって成立するという特殊性があることなどを踏まえても、条約を違憲審査の対象から除外する立場は採り得ない。
- ①ア○ イ○ ウ○
- ②ア○ イ○ ウ×
- ③ア○ イ× ウ○
- ④ア○ イ× ウ×
- ⑤ア× イ○ ウ○
- ⑥ア× イ○ ウ×正解
- ⑦ア× イ× ウ○
- ⑧ア× イ× ウ×
解説
要点
憲法81条の「処分」には裁判所の判決も含まれると解されており、在外国民選挙権訴訟では、立法不作為を理由とする国家賠償請求と、次回選挙において選挙権を行使する地位の確認の訴えの双方が認められた(公選法の規定が違憲であることの確認を求める訴え自体は不適法とされた)。条約の違憲審査可能性については、憲法優位説からも条約の特殊性を理由に対象外とする立場があり得る点に注意。
結論
正解は選択肢6(ア×イ○ウ×)である。憲法81条の「処分」には裁判所の判決も含むと解されるためアは誤り、在外国民選挙権訴訟の判例内容と一致するためイは正しく、憲法優位説からも条約を違憲審査の対象外とする立場があり得るためウは誤りである。
この分野を、あなたの弱点に合わせて演習
無料で始める間違えた問題は忘れかけた頃に出し直し。論文の AI 採点も(Pro)。
出典:法務省「令和6年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
