令和3年 司法試験 短答式 民法 第26問 解説
問題
賃貸借に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.処分の権限を有しない者は,短期賃貸借の存続期間を超える賃貸借をすることはできない。
イ.賃貸物である不動産が譲渡された場合,譲渡人と譲受人との間で賃貸人たる地位を譲受人に移転させる旨の合意をしても,賃借人の承諾がなければ,賃貸人たる地位を譲受人に移転させることはできない。
ウ.不動産賃貸借の対抗要件を備えた賃借人は,その不動産を第三者が正当な権原なく占有しているときには,その第三者に対して返還の請求をすることができる。
エ.耕作を目的とする土地の賃借人は,不可抗力によって賃料より少ない収益しか得られなかったときであっても,賃料の減額を請求することはできない。
オ.賃借物の全部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった場合には,賃貸借はこれによって終了する。
- ①ア ウ
- ②ア エ
- ③イ エ正解
- ④イ オ
- ⑤ウ オ
解説
要点
賃貸人たる地位の移転は、対抗要件を備えた不動産の譲渡なら賃借人の承諾不要で当然移転(605条の2)、対抗要件がなくても譲渡人・譲受人間の合意のみで移転可(605条の3)。いずれも賃借人の承諾は不要という点を押さえる。また耕作・牧畜目的の土地賃貸借では不可抗力による減収時に賃料減額請求ができる(609条)。
結論
誤っているのは選択肢3のイとエである。賃貸人たる地位の移転(イ)には賃借人の承諾は不要であり、耕作目的の土地賃借人は不可抗力による減収時に賃料減額請求ができる(エ)ため、いずれも本文の記述と逆になっている。
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出典:法務省「令和3年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
