令和3年 司法試験 短答式 民法 第16問 解説
問題
債務不履行による損害賠償についての契約条項に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.債務者は,一切損害賠償責任を負わない旨の免責条項がある場合でも,債務者が故意に債務を履行しなかったときには,当該免責条項による免責が認められない。
イ.損害賠償の額を予定する条項がある場合には,過失相殺による減額がされることはない。
ウ.定型約款中に損害賠償の額を予定する条項があって,定型約款準備者の相手方が,定型取引合意前に定型約款の内容を示すよう請求したにもかかわらず,定型約款準備者が正当な事由なくこれに応じないまま,定型取引合意がされたときは,当該条項は,合意されたものとはみなされない。
エ.債務不履行について履行に代わる損害賠償の額を予定した場合において,債務者からその予定額の支払の申出があったときでも,債権者は債務不履行を理由とする解除権の行使を妨げられない。
オ.違約金を定める条項は,実損害の賠償とは別に一定額の金銭を支払う旨の違約罰を定める条項であると推定される。
- ①ア ウ
- ②ア エ
- ③イ ウ
- ④イ オ正解
- ⑤エ オ
解説
要点
損害賠償額の予定があっても過失相殺(418条)は排除されず、違約金は違約罰ではなく賠償額の予定と推定される(420条3項)という条文の文言を正確に押さえること。
結論
誤っている記述はイとオであり,選択肢4が正しい。イは損害賠償額の予定があっても過失相殺の適用が排除されない点で誤り,オは違約金が「違約罰」ではなく「賠償額の予定」と推定される点で条文と逆であり誤りである。
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出典:法務省「令和3年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
