令和3年 司法試験 短答式 民法 第15問 解説
問題
債務不履行による損害賠償に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.債務不履行に関して債権者に過失があった場合には,裁判所は,これを考慮して損害賠償の責任自体を否定することができる。
イ.金銭消費貸借契約による借入金返還債務の不履行に基づく損害賠償について,債務者は,不可抗力を理由として責任を免れることはできない。
ウ.特別の事情によって生じた損害については,当事者がその事情を現に予見していたときに限り,債権者は,その賠償を請求することができる。
エ.債務不履行による損害賠償は,金銭の支払以外の方法によってすることはできない。
オ.債権者が,損害賠償として,その債権の目的である物の価額の全部の支払を受けた場合,債務者は,債権者に対してその物に関する権利を取得する旨の意思表示をしなければ,その物に関する権利を取得することができない。
- ①ア イ正解
- ②ア ウ
- ③イ オ
- ④ウ エ
- ⑤エ オ
解説
要点
過失相殺(418条)は「責任及びその額」を定めるものであり責任自体の否定も可能、金銭債務は不可抗力の抗弁不可(419条3項)、特別損害は予見可能性で足りる(416条2項)、原則金銭賠償だが別段の意思表示が可能(417条)、損害賠償者代位は意思表示不要で当然に生じる(422条)を押さえる。
結論
正しいのはアとイであり、選択肢1が正解である。アは418条が「損害賠償の責任及びその額を定める」としていることから責任自体の否定も可能と解される点、イは金銭債務の特則として不可抗力の抗弁が封じられている点(419条3項)に基づく。
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出典:法務省「令和3年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
