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令和3年 司法試験 短答式 刑法 第9問ウ 解説

令3司法 第9問ウ刑法不作為犯の過去問

問題

次のアからオまでの各記述を判例の立場に従って検討し,正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。 ウ.甲は,深夜,自動車を運転中,路上で過失により通行人Vに同車を衝突させて,歩行不能の重傷を負わせた上,一旦Vを同車に乗せて,降雪中の周囲にひとけのない路上に移動し,Vに対し,医師を呼んでくるとうそを言って,Vを同車から降ろし,同車で同路上から立ち去ったが,甲に殺意はなかった。この場合,甲には,Vを保護する責任があり,保護責任者遺棄等罪が成立する。
  1. ①正しい正解
  2. ②誤っている

解説

要点
過失で人身事故を起こした運転者は、先行行為により被害者の生命・身体に危険な状態を生じさせたことから刑法上の保護責任者となり、その後被害者を人けのない場所に運んで置き去りにすれば保護責任者遺棄罪(移置による遺棄)が成立しうる。道路交通法上の救護義務とは別に、先行行為が刑法上の作為義務・保護責任の発生根拠として機能する典型例である。

結論

選択肢1が正しい。甲は過失によりVに衝突し歩行不能の重傷を負わせたという先行行為により、Vの生命・身体を保護すべき地位(保護責任)を負うに至り、その後Vを人けのない降雪中の路上に移して置き去りにした行為は保護責任者遺棄罪に当たる(Vが死亡すれば同致死罪となる)。

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出典:法務省「令和3年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。