令和2年 司法試験 短答式 民法 第19問 解説
問題
弁済による代位に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.物上保証人は,被担保債権を弁済した場合,代位により取得した被担保債権につき,対抗要件を備えなくても,これを行使することができる。
イ.保証人は,被担保債権の一部を弁済したが残債務がある場合,その弁済をした価額の限度において,代位により取得した被担保債権及びその担保権を単独で行使することができる。
ウ.保証人Aと物上保証人Bとの間で,Aが自己の弁済した全額につき債権者に代位することができる旨の特約をした場合において,弁済をしたAが債権者に代位してB所有の不動産上の第一順位の抵当権を行使するときは,Aはその特約の効力を当該不動産の後順位抵当権者に主張することはできない。
エ.債権者が故意に担保を減少させたとしても,そのことについて取引上の社会通念に照らして合理的な理由がある場合,保証人は,その担保の減少に基づく免責を主張することはできない。
オ.債権者が過失により担保を減少させた後に物上保証人から抵当目的不動産を譲り受けた者は,物上保証人と債権者との間に債権者の担保保存義務を免除する旨の特約がされていたために担保の減少に基づく免責が生じていなかった場合,債権者に対して担保の減少に基づく自己の免責を主張することはできない。
- ①ア ウ
- ②ア オ
- ③イ ウ正解
- ④イ エ
- ⑤エ オ
解説
要点
一部代位者は502条1項により債権者の同意なく単独で担保権を行使できず、保証人・物上保証人間の代位割合に関する特約は後順位抵当権者にも主張できる(最判昭和59年5月29日)という2点を押さえる。
結論
誤っているのはイとウであり、正解は選択肢3である。イは一部弁済者が単独で担保権を行使できるとする点が誤り、ウは代位割合の特約を後順位抵当権者に対抗できないとする点が誤りである。
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出典:法務省「令和2年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
