令和元年 司法試験 短答式 憲法 第2問ウ 解説
問題
私人間における人権保障に関する次のアからウまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
ウ.「私人間の関係においても,相互の社会的力関係の相違から,一方が他方に優越し,事実上後者が前者の意思に服従せざるを得ない場合,憲法の人権規定は私人間に直接適用される」とする説について,判例は,こうした支配関係はその支配力の態様,程度,規模等において様々であり,どのような場合にこれを国又は公共団体の支配と同視すべきかの判定が困難であるとしている。
- ①正しい正解
- ②誤っている
解説
要点
三菱樹脂事件判決は、社会的支配関係を国又は公共団体の支配と同視して憲法規定を直接適用する見解に対し、支配力の態様・程度・規模等が多様で同視すべき場合の判定が困難であるなどとして、これを採用しなかった。そのうえで民法1条・90条等の一般条項の適切な運用による調整を説いており、一般に間接適用説の立場と解されている。
結論
選択肢1(正しい)が妥当である。三菱樹脂事件最高裁判決は、社会的力関係の優劣から一方が他方に事実上服従せざるを得ないような私人間関係について、これを国又は公共団体の支配と同視して憲法規定を適用ないし類推適用すべきとする見解を取り上げた上で、そのような支配関係は態様・程度・規模等が多様であり、どのような場合に国又は公共団体の支配と同視すべきかを判定することは困難であるなどとして、この見解を採用しなかった。
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出典:法務省「令和元年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
