令和元年 司法試験 短答式 憲法 第14問 解説
問題
議院の権能に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
ア.国政調査権について,議院が保持する諸権能を実効的に行使するために認められた権能であると解する見解によれば,各議院が,国政調査権の行使として,特定の事件について裁判所の下した判決の内容の当否を調査することが認められる。
イ.議院規則について,両議院の会議その他の手続及び内部の規律に関する国会法の規定に法的効力を認めると,国会法の改廃について両議院の意思が異なる場合に,参議院の自主性が損なわれるおそれがある。
ウ.議院による懲罰について,公開議場における戒告,公開議場における陳謝,一定期間の登院停止,除名の4種のいずれの懲罰を科すにも,議院がその組織体としての秩序を維持するため,出席議員の過半数の議決を要する。
- ①ア○ イ○ ウ○
- ②ア○ イ○ ウ×
- ③ア○ イ× ウ○
- ④ア○ イ× ウ×
- ⑤ア× イ○ ウ○
- ⑥ア× イ○ ウ×正解
- ⑦ア× イ× ウ○
- ⑧ア× イ× ウ×
解説
要点
国政調査権の補助的権能説でも司法権の独立から判決内容の当否の調査は許されず、議院規則事項について国会法に法的効力を認めると衆議院の優越(59条2項)により参議院の自律性が損なわれるおそれがあり、懲罰のうち除名だけは出席議員の3分の2以上の特別多数決が必要である(憲法58条2項但書)。
結論
正解は選択肢6(ア×イ○ウ×)である。国政調査権を補助的権能と解する立場でも裁判所の判決内容の当否そのものを調査することは司法権の独立との関係で許されず、議院規則事項に国会法の効力を認めると参議院の自律性が害されるおそれがあるという指摘は正しく、除名だけは出席議員の3分の2以上の特別多数決が必要である点でウの記述は誤りとなる。
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出典:法務省「令和元年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
