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令和元年 司法試験 短答式 刑法 第2問 解説

令元司法 第2問刑法強盗罪の過去問

問題

次の【事例】に関する後記アからエまでの各【記述】を判例の立場に従って検討した場合,正しいものの個数を後記1から5までの中から選びなさい。【事 例】甲及び乙は,宝石商の丙から宝石を奪うことを計画した。その計画は,甲が,宝石取引のあっせんにかこつけてホテルの一室に丙を呼び出し,別室の顧客に見せる必要があるとうそを言って丙から宝石を受領し,甲の退室後に,乙が同室に入って丙を殺害するという内容であった。甲は,計画に従って,ホテルの一室で丙から宝石を受領して退室し,それと入れ替わりに同室に立ち入った乙が丙の腹部を包丁で刺し,丙に重傷を負わせたが,殺害には至らなかった。【記 述】 ア.甲が丙から宝石を受領した行為について詐欺罪が成立すると考えた場合,甲及び乙に,事後強盗による強盗殺人未遂罪が成立することはない。 イ.甲が丙から宝石を受領した行為について詐欺罪が成立すると考えた場合,同一の被害を二重に評価することはできないため,甲及び乙が,丙から宝石の代金相当額の支払を免れる意図を持っていたとしても,甲及び乙に,殺人未遂罪が成立するにとどまり,いわゆる二項強盗による強盗殺人未遂罪が成立することはない。 ウ.甲及び乙が,丙から宝石の代金相当額の支払を免れる意図を持っていたとしても,丙がこれを免除又は猶予する旨の財産的処分行為をしていないため,甲及び乙に,いわゆる二項強盗による強盗殺人未遂罪が成立することはない。 エ.乙が丙の腹部を包丁で刺した行為が,丙から宝石の占有を奪取する手段とならないと考えた場合,甲及び乙に,いわゆる一項強盗による強盗殺人未遂罪が成立することはない。
  1. ①0個
  2. ②1個
  3. ③2個正解
  4. ④3個
  5. ⑤4個

解説

要点
事後強盗(238条)の主体は窃盗犯人に限られ詐欺犯人には成立しないこと、2項強盗(236条2項)の成立には被害者の処分行為は不要であること(最判昭和32年9月13日)、強盗罪は暴行・脅迫が財物奪取・利益取得の手段であることを要することを押さえる。

結論

正しいのはア及びエの2個であり、選択肢3が正解である。アは事後強盗罪の主体が窃盗犯人に限定されることから正しく、エは強盗罪が暴行脅迫を手段とした財物奪取を要求することから正しい。イ・ウは、詐欺罪と二項強盗罪の関係及び二項強盗における処分行為の要否について誤った理解に基づく記述である。

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出典:法務省「令和元年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。