平成30年 司法試験 短答式 民法 第20問 解説
問題
弁済の目的物の供託に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.債務の弁済について利害関係を有する第三者が債権者に弁済の提供をしたのに債権者がその受領を拒んだ場合,当該第三者は,債務者の意思に反するときは,供託することができない。
イ.口頭の提供をしても債権者が弁済の受領を拒むことが明確な場合,債務者は,口頭の提供をしなくても,供託することができる。
ウ.指名債権が二重に譲渡され,確定日付のある2つの譲渡通知が債務者に到達したが,その先後関係が不明である場合,債務者は供託することができる。
エ.金銭債務について弁済供託がされた場合,債権者が供託金を受け取った時に債務は消滅する。
オ.自己が相当と考える額を債務者が供託した場合には,債務の全額に満たなくても,その額については供託は有効である。
- ①ア イ
- ②ア オ
- ③イ ウ正解
- ④ウ エ
- ⑤エ オ
解説
要点
弁済供託は,口頭の提供をしても受領拒絶が明確なら提供を省略できる(イ)こと,債権者不確知(先後不明の二重譲渡)は供託原因になる(ウ)こと,供託の効果は民法494条1項後段により供託時に生じ受領時ではないこと,一部供託は原則無効であることを押さえる。
結論
正しいのはイとウであり,選択肢3が正解である。口頭の提供をしても債権者が受領を拒むことが明確な場合には口頭の提供自体を省略して供託できるというのが判例の立場であり(イ),確定日付のある債権譲渡通知の到達の先後関係が不明な場合は債権者を確知できないときに当たり供託原因となる(ウ)。
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出典:法務省「平成30年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
