平成30年 司法試験 短答式 刑法 第6問 解説
問題
賄賂罪(あっせん収賄罪を除く。)に関する次のアからオまでの各記述を判例の立場に従って検討した場合,正しいものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。
ア.賄賂罪の「賄賂」は,公務員の職務に関する不正な利益であれば足り,個別の職務行為との間に具体的な対価関係があることを要しない。
イ.賄賂罪は,賄賂を収受し,又はその要求若しくは約束をした時点でそれらの行為をした者が公務員でなければ,いかなる場合でも成立しない。
ウ.賄賂罪の「職務」とは,公務員がその地位に伴い公務として取り扱うべき執務をいうが,独立の決裁権限がなく,単に上司の補助をする立場の公務員が取り扱う事務はこれに該当しない。
エ.賄賂罪の「職務」は,公務員の一般的職務権限に属するものであれば足り,公務員が現に具体的に担当している事務であることを要しない。
オ.賄賂罪の「職務」は,賄賂を収受し,又はその要求若しくは約束をした時点で公務員の一般的職務権限に属している必要があり,公務員が一般的職務権限を異にする他の職務に転じた後に前の職務に関して賄賂を収受した場合には,賄賂罪は成立しない。
- ①ア ウ
- ②ア エ正解
- ③イ エ
- ④イ オ
- ⑤ウ オ
解説
要点
賄賂罪の「職務」は一般的職務権限に属していれば足り、現実の担当事務であることは不要。対価関係も個々の職務行為との具体的対応は不要で、職務全体に対する包括的対価で足りる。
結論
正しいのはアとエであり、選択肢2が正解である。賄賂罪の「賄賂」は職務全体に対する包括的な対価であれば足り、個別の職務行為との具体的対価関係までは不要である(ア)。また「職務」は公務員の一般的職務権限に属していれば足り、現実に担当している事務であることまでは不要である(エ)。
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出典:法務省「平成30年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
